増量 誰も知らない名言集 (リリー・フランキーさん)

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~では、当時 知り合いが厳しい抗ガン剤治療や高圧酸素療法を行っていた時だけに、予後(余命)が見えた中での厳しさを増す癌との戦い(治療)を本人・家族・周囲の者たちが どのように支え、最期を迎えることが皆にとって一番本望なのかを深く考えさせられ、随分と泣かせてもらった。

本の中で火葬後に母親の遺骨を口にし、自身との一体化を図る行為には少し驚いたが、数日考え 彼にとっては失った愛するものを取り返す最期のチャンスだったのではないかと推察してみる。本の中で登場する「彼女」が加藤紀子さんであることを後から知ったのも随分驚きだったが、彼女の「頭で考えながら行動が倍速する」キャラクターと、リリーさんの独特の世界観に共通するものがあったのだろうか。

日本美女選別家協会 会長のリリー・フランキー氏、東京タワーのような あの美しくも切ない文調が彼の全てと思うと、それは大きな誤解である。因みに美女と野球では、癌との闘病前期のおかんとおとんの話しが「オカンがガンになった」と題して2話掲載されており、いわば東京タワーの卵のような本であるが、因みに この本では おかんは「リリー・ママンキー」と、おとんは「パパンキー」と表現されており、若干コミカルである。しかし、この2話以外は大層男目線で変態要素満載の下ネタ炸裂話しに終始一貫している。男としては「ゴムとエイズとベトナム美人」「コントの国の人」など面白いことは面白いが、「オリーブの首飾り」のハードコアS調教師あたりは相当厳しいものがあり、本にはじまり ドラマや映画で日本中を泣かせた原作者が書いたとは思えないある種の「逸話」がずらりと並ぶ。

「誰も知らない名言集」を、永田町関連のひと言本の後に紹介するのも如何なものかと思わない訳でもないが、この本では39の「名言」が紹介されている。いわゆる格言とか為になる名言は一切なく、日常ふと口に出てしまった心のつぶやきを その背景とともに紹介し、分析する内容で、爆笑若しくは失笑ものが大半を占める。基本、男目線だが 先ほどの「美女と野球」や「女子の生きざま」ほどのエグさは無い。

一方 最近では、アニメ・絵本「おでんくん」をブレイクさせるなど多彩な顔を持つリリーさん。ママンキーとの悲しいお別れによって更なる進化を遂げられるのか。次作が楽しみである。




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